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* 怪傑ミルットの挑戦・第一話

日時: 2014/06/26(木) 09:40:31 メンテ
名前: フィール

この物語には以下の要素が含まれています。

・過去のカラクリオー作品複数の知識を前提としたネタ
・大人気ゲームのパロディ
・犯人当て
・キン肉マン

以上の要素を受け付けない人はプラウザのバックを押してお戻りください。
そうじゃない人は、ゆっくりしていってね!
 
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* Re: 怪傑ミルットの挑戦・第一話 ( No.1 )
日時: 2014/06/27(金) 11:17:42 メンテ
名前: フィール

【プロローグ】

模倣を得意とし、他者の技を戦術に組み込む二人の男がいた。
これはその二人が模擬戦をやり終えた後日の事である。

「もうあんな事はやらないで欲しい」
「あんな事とは?」
「休暇と称して部下を動員して隠す気の無い変装で敵の偵察に向かう事だ!」
「では作戦として提出すればよかったのだな?」
「そういう事でもあるが、問題はそういう事ではない!」
「快王も一度やって見るといい。何事も経験無くして語るなというのがケブレ家の家訓の一つなのだろう?」
「こういう経験はいらない、過去の事例と常識に当てはめれば経験せずとも君の行為は非難できる」
「残念だ、共犯関係になれば静かになってくれると思ったのだが」

この調子じゃ、まーたこの隊長さん何かしでかすんじゃなかろうか。トワイスは不安で堪らなかった。

そしてバチカンの戦いから十数日、二人の模擬戦から数日後、修斗レスリングの場にモノマネ名人が立つ。

「選手入場です!一般参加枠代表、イナリィィィィカメェェンンン!!!!」

(本当に、何をやってるんだー!)

モニター越しに試合会場を見ながらトワイスは頭を抱える。
そして祈る。アムステラ側にも地球側にもバレずに帰還する事を。











怪 傑 ミ ル ッ ト の 挑 戦 
第 一 話 『容 疑 者 六 人 』

これはスーパーエージェントであるドリスが修斗大会にこっそり混ざった
アムステラ軍人を見つけ出し成敗する物語であーる!




◇◇◇





【キャラクター1・稲荷仮面】

「カマキリチョップ!」

でっかい手が六人目の首を打ち気絶させる。

「オニヤンマトペ!」

サイドロープの反動を利用した頭突きで七人目の鼻を潰す。

「ゴミムシブレス!」

ニンニクとくさやの混じった悪臭を口から吐き八人目を悶絶させる。
五木ジョージの快進撃は続く。

「だいぶ減ってきましたなあ」

巨大リング一杯にいたファイター達が次々外へ放り出されていく様子を老人達が安全かつ
絶好のスポットから観戦していた。ハイパーコロッセオへ出資している各企業の会長達だ。

「ま、五木(いつき)君で決まりでしょう」
「ですな」

まだ予選参加者は数名残っているが老人達の意見は一致していた。

五木ジョージ、リングネームの通り演歌好きな男である。髪型はサブチャンカットだ。
中国へ渡り数多の生物の動きをルーツとした拳法を身に着けた日本育ちの黒人。
黒人の体格と中国人の動きと日本人の演歌の心を併せ持つ彼がこの予選に来た時点で
参加者の半数以上が本戦出場を諦めていた。

希望者全員同時に素手で巨大リングに上がり、最後まで中で立っていた者が予選通過者という分かりやすいルール。
まず五木を何とかしようと数名で同時に襲い掛かる集団もあったが、彼の強さを引き立てるだけの結果に終わった。
参加者達は五木に放り投げられ、あるいはダウン後蹴り落とされ、もしくは他の参加者やレフェリーに降ろされて
リングから次々と消えていく。

「これで・・・ラストだ」

五木は最後に残った一人に向かい、クラウチングスタートの体勢で構える。

「時速300キロで消し飛びな、ひっさぁつ!等身大ゴキブリタックル!」

ダァアアアン!!!

五木の巨体が車の様に飛び出す。実際に300キロ出てる訳はないのだが、
黒光りする彼の巨体の迫力が技名を誇大広告とは思わせない。

ドコァァァン!

人間同士がぶつかったとは思えない激突音と共に最後の一人が吹っ飛び、五木はリング中央で勝利のポーズ。

「ヘイヘイほぉぉぉぉぉぉぉオオオオオオ!!!!」


両手をクロスしてから大きく息を吐き雄たけびと共に胸をそらせ、

「オオオオオオォォ、ぉ、おぶぅ!」


その勢いのまま後ろにぶったおれた。

「勝者五木選手・・・?あれ?」

倒れた五木の様子をレフェリーが確認する。

「もしもーし」

呼びかけながら恐る恐る顔をペチペチと叩くが反応が無い。完全に気絶している。
足でも滑らせたのだろうかと思ったが、五木の胸が足の形に大きくへこんでるのに気付く。

「こ、このダメージは!?五木選手は足を滑らせて倒れたのではない!これは蹴りによるカウンター!」
「そういう事だ、すまないが判定を修正してもらえるかな」

レフェリーの後ろから男の声がかかる。ゴキブリタックルでリング外までぶっ飛んだと思われた男が
ロープにもたれかかりながら空を見上げている。その表情はマスクで見えないが身体には傷一つなく、
大人数のバトルロイヤルを制したのにまだまだ戦えそうな余裕が見てとれる。

「で、五木君に勝っちゃったアレ誰よ?」
「知らんわい」

老人達は勝ち上がったマスクマンの名前を誰も知らなかった。
五木以外の有力選手も一通り覚えてはいたのだが、そのどれでもない。

「えー、予選会の勝者は・・・すみません、名前何でしたっけ?」

レフェリーも彼の名前を憶えてはいなかった。登録時も入場時もそれだけ影が薄かったのだ。
いや、彼の実力を考えると体力を温存する為にその他大勢に溶け込んで気配を消していたと
考えるのが正しいだろう。

「稲荷仮面」

マスクマンがレフェリーの耳元でささやく。
その名を聞きレフェリーは確かにジャパンのお稲荷さんっぽいマスクだと納得する。

「勝者、稲荷ぃー仮面ー!」

パチ パチ パチ

予選会の観客達の拍手がまばらに響く。観客が少ないわけではない。
未だ、この稲荷仮面の存在に会場全体が戸惑っているのだ。
稲荷仮面、彼から感じられるオーラは並の修斗ファイターのそれではない。

では、彼は一体どこの誰だというのだ。



キャラクター名:稲荷仮面  
機体名:??? 
属性:中立・中庸   
クラス:???

筋力:B 敏捷:A 体力:B 技術:A 判断力:C 精神力:A

『スキル』
???:彼の持つ格闘技術。今の所そのルーツは明らかにされてないが、
多大な時間をかけた鍛錬から導き出されるその動きは速くそして読みづらい。
対人戦時に相手の判断力をワンランクダウンさせるが、修斗に乗っている時はその多くが使用不可。

『プロフィール』
プロ・アマ混在の一般予選枠からの出場者。勝ち抜け候補と思われていた五木の存在を利用し
目立たないままあっさりと予選を突破する。どこのジムに所属しているのか、後ろ盾は誰なのか、
誰もそれを知らない。ただ分かっているのは顔のマスクが日本のお稲荷さんがモデルだという点のみ。



◇◇◇
* Re: 怪傑ミルットの挑戦・第一話 ( No.2 )
日時: 2014/06/26(木) 09:56:17 メンテ
名前: フィール

【キャラクター2・マルー】

「こんにちは!マルー、です!!」

オシリスの社宅から本社へと向かい受け付けに挨拶する。

「Cランクのマルー・ロディムさんですね」
「そうよ!」
「三階の第四会議室へどうぞ」

受け付けのお姉さんも彼の挨拶にすっかり慣れた。
彼女も含めオシリス社に属する多くの人物がマルーがいずれ社内から名前を消すだろうと思っていた。
傭兵として前線に出る傍ら危険な修斗ファイトにも出場し、ブラックウロスとの繋がりの疑惑まであった。
特に秀でた才能も見られなかった彼が、何時何かが原因で戦死・事故死・処刑・夜逃げとなってもおかしくは無かった。

だが、気が付けばBランクに手が届く所まで来ている。O.M.Sでも真ん中より上、一人前の戦士に育ちつつあった。
最も、Bから上になるとさらに死亡率は跳ね上がるのだが。

「入れ」

会議室の扉をノック後、中の人の許可の声を確認し入室する。
いかつい中年の男がマルーを出迎えた。修斗興行部門のトップ、ORGOGLIO社長のダン・ブライだ。
修斗ファイト部門のトップである彼はマルーの直接のボスの一人と言える存在であり、
入社直後に借金を突きつけたターバンの老人や傭兵部門トップのアンドロイドと同格だとマルーは理解していた。

「お前の親父バチカンに喧嘩売って死んだんだってな」
「そうみたいね」

淡々と日常会話の様にボスが切り出し、マルーは他人事の様に返事する。

「・・・お前自分の立場分かってるのか?」
「父ちゃんとマルーの関係は一般の基準に合わせると中学の恩師と生徒ぐらいの関係よ。
マルーが罪に問われるなら、ロディム院の卒業者全員が犯罪者になるはずよ」

務めて冷静にマルーは答える。オシリスに入って最初に散々な目にあって以来の多くの経験が
彼に世間体というものを与えた。心の奥ではルガーの死に困惑し、彼についていかなかった事を
後悔していたが、生き延びたという点で既に彼はルガー達よりも運が良くそして利口だった。

「まあ理屈としてはそうだろうな。俺だってお前の父ちゃんの事で難癖つけるつもりはない。
むしろ、これを利用する方向で行くことにした」

そう言い、机の下から衣装を取り出す。返り血に染められ赤が混じる黒ずくめのバイクスーツと
フルフェイスヘルメット、そして同じく血の色に濡れた鉄パイプ。

「お前とバチカンのテロリストの関係は近いうちに世界中に明らかになる。それは隠しようがない。
だから非難される前に先手を打つ事にした」
「えっと、どういう事ですよ?」
「今迄のお前のヒール設定に『ブラッククロスが生んだ忌み子』というのが加わるだけだ。心配はいらん」

普段はORGOGLIOはガチだ絶対にガチだと五月蠅く、闘争と無関係な演出は心の底から嫌っているボスだったが、
光りある所に影があるのと同じく修斗ファイトからヤオ部分を完全に消す事は不可能であるという
分別はついていた。要するにマルーのボスはヤオの氾濫により全ての修斗ファイトがヤオ扱いされるのを
嫌っているのであり、ヤオ興行そのものを完全否定しているのではない。まあ、ムカツクのには変わらないが。

なので、台本がある事前提のイベントの時はこうして演出について自ら方針を示す事も多々ある。
ハイパーコロッセオのメイン客層は法王と聖女を見に来た帰りの、目の肥えてないビギナー客だ。
そういう場に筋書の無い凄惨なバトルは相応しくない。

「今度のハイパーコロッセオが新たなマルー・ロディムのデビュー戦になる。
お前は7人の英雄の一人として散々暴れまわった後に優勝者に倒される役目だ」
「あの、優勝者ってもう決まってるですか?」
「まだ確実には決まっては無いが、乙姫かマーズジム若手の五木ってのが勝つ事になるだろう。
だが、上の話し合い次第では変更もありうるからタニヤマや遠藤の指示に従え。
だがタニヤマが暴走してると感じた時は遠慮なく自分の判断で動いていいぞ」
「それじゃあマルーが優勝するシナリオにも」
「それはない!ヤオ的に絶対にない!いいやガチでやってもお前の優勝はない!」
「そ、そこまで否定しなくても!」

数分後、仕事内容を聞き終わったマルーはトイレへと駆けこんだ。

「とーちゃん、バヌさん、マシュー兄貴、ミン、えっと、マルーの出てく前に来た子・・・」

やはり割り切れるものではなかった。世間では悪人として散って行った彼らだがマルーにとっては
間違いなく家族だった。マルーは誰にも聞かれない様にそっと泣いた。もう二度と会えない家族の事を思いながら。

「レツゴーエルフちゃんシリーズ・・・、うわああああーん!!」

マルーはトイレの外から聞こえる程の大声で泣き喚いた。
レツゴーエルフちゃんシリーズは森に住む様々なエルフの女性が色んなモンスターや人間にレイプされる
18禁同人誌である。作者の穴ん堂先生(インド出身)はまっとうな仕事に就職したのを理由に断筆宣言しているので
現在は電子データも全て削除されており再度手に入れる事はまず出来ない。
マルーは孤児院のベッドの下に置きっぱなしだった、家宅捜索で持ってかれてしまうだろう同人誌の事を思いながら泣いた。
ガチ泣きだった。

「穴ん堂先生、あなたの事は忘れないよー!顔も年齢も知らないけどー!うわわわーん!」
「うるせえ!会社だぞ、絶版になった全26巻の同人誌の名前を叫ぶ奴があるか!」

隣の個室からダン社長怒りの抗議。

「ボスのウンコ臭いー!」

この日、感情の弁の壊れたマルーはそのままトイレで泣き続けた。あらゆる事情がマルーの泣く原因になっていた。
トイレの上から乗り込んで来たボスの憤怒の顔に、彼の鉄拳制裁に、トイレが詰まってしまった事に、泣いた。
そして、ボスが去りトイレの詰まりをスッポンで直した後、傭兵寮に戻って泣き続けた。

キャラクター名:マルー・ロディム
機体名:???
属性:混沌・狂
クラス:???

筋力:C 敏捷:C 体力:B 技術:D 判断力:E 精神力:−

『スキル』
旧ローマ剣術:養父ルガーから教わった剣術。あまり得意ではないのだが、上から与えらえた
設定上、大会中に一定の間刀剣類を装備してアッピルする義務が生じている。
戦闘ステージに剣状の武器があった場合優先して入手しに行く。

暴獣:修斗ファイターになった初期に与えられた設定。マイクパフォーマンスも
格闘もロクに出来なかったマルーは獣の様な男というキャラクターを演じる事で試合を乗り切っていた。
四脚タイプの機体に乗る事でステータスアップ。だが、この大会は全員人型で参加だ。意味ねえ!

『プロフィール』
ダン・ブライ推薦枠から出場する選手であり、『現役傭兵かつ修斗ファイター』
『億の借金を持つ男』という異色の経歴を持つ。今大会からは『ブラッククロス傘下で育てられた』という
設定が加わり完全にヒール一色のキャラとなってしまった。なお、ガメラとアルーガ主役のアプリゲームで
ボスキャラを務めた事もあり、入場時には課金ユーザー達からのブーイングが定番となっている。

◇◇◇
* Re: 怪傑ミルットの挑戦・第一話 ( No.3 )
日時: 2014/06/26(木) 09:57:28 メンテ
名前: フィール

【キャラクター3・ジェーン、キャラクター4・ゲッパー】

ジェーン☆乙姫。いかにも色物レスラーなリングネームだが実際色物である。
入場時には必ずアニメやゲーム系のコスプレで入場し、アニソンやゲーソンを流し
バックダンサーと一緒に踊りながらリングイン。彼女は本業がレイヤーで修斗ファイトは趣味だと豪語。

アトランタ・ゲッパー。いかにも色物レスラーなリングネームだが実際色物である。
女装レスラーユニット魔女連盟の一員としてデビューし、ソロになってからはスク水で戦い続け
今や三十半ば。スク水が似合わなくなったら引退を宣言している合法ロリ系セフセフおっさん。

だがこいつらはある意味強い。かたや昨年度女子ファイトマネーランキング4位、
かたやラジオ番組での人気投票第一位。
この二人は修斗ファイトというものを真に理解していた。そこがリングなら誰が相手でも名勝負を生み出してくれる。
金がとれるか否かという基準で測ったならばこの二人は間違いなく上位に入る。
そんな二人だからこそ、ルンバルト・タニヤマが稲荷仮面の処理を頼んだのだろう。

「五木君の代わりに来た稲荷仮面って子全然だめだわー。スタントマン崩れか劇団員かは知らないけど
ありゃあハイパーコロッセオ向きじゃない」

タニヤマは腹を割って話し合えるベテラン二人に対して本音を愚痴る。
形こそ一般から広く募ってはいたが、7人の英雄の最後の一枠は五木ジョージで行く事前提で予定が組まれていた。
五木以外の大手プロは空気を読んで参加しなかったし、弱小プロやアマチュアには五木に勝てる存在はいないと思われていた。
だが、予定外の事態は発生した。いつもなら有力新人キターと喜ぶところなのだが、この稲荷仮面
予選が終わっても運営にすら素顔も本名も明かさない。おまけに、タニヤマと契約を結ぶつもりもなく
この大会が終わったら本業へ戻ると宣言する始末。さらには、誰が勝つかわからない空前絶後のバトルロイヤル
というCMを真に受けて本気で戦おうとしておりブックを頭から拒絶している。

「と、言うわけでもう時間も無い事だし、私は稲荷仮面の説得はあきらめました。
姫、ゲッパー、君達二人であの仮面男の優勝を阻止してちょうだい。この大会は空気読めない一般人が
勝っていい場じゃないし、ほっとくとマジで優勝しかねない」
「オッケー、まっかせて!」
「頼まれるのはいいけどさ、でもよ、タニヤマさんも俺達に有利になる様に展開操作してくれるんだよな?」
「ええ、五木君をカウンターとはいえキック一発で倒すバケモンなんて流石に君達には荷が重い。
なのでまずはキャベスをぶつけるんですよ」
「キャベス・・・」
「あの爺さんか・・・」

ジェーンとゲッパーの脳内に会う度マスクのデザインが違う老ルーキーの顔(マスク)が浮かび上がる。
タニヤマ氏がちょっと前に連れてきた、何かしらんけど妙に強くてちょっとスケベの合気みたいなん使うジジイ。

「キャベスさんなら多分稲荷仮面にもガチで勝てる。だから、あの爺さんに稲荷仮面をボコボコにしたもらった所で
君達どっちかがトドメを刺すという流れでお願いします」
「キャベスのじっちゃんは承知してるの?」
「あの人には『最初にあたる相手にだけは本気で行っていいですよ』と伝えてあるよ。
キャベスさんも新人の癖に強すぎちゃうからプロレス的なもの不向きだったけれどこれでメデタシ」
「勝てるのか?五木を一撃でのした奴に?」
「勝つ、キャベスの強さはこのタニヤマが保障します。稲荷仮面は確かに不気味だが、それでも
キャベスと一回戦えば半分以上壊されるのは確実だ。そして、そうなれば君達でも勝てる」

一体どうしてタニヤマ氏はキャベスの強さをそこまで信じているのだろうか。
彼本人が直接スカウトしたと聞いてはいる。確かに数少ない試合の内容はあの老人の訳わかんねえ強さを
ビンビン丸に感じ取らせるものばかり。ガチのリングでは実況の遠藤さんを震わせる圧勝ぶり。
ヤオのリングでは実況の遠藤さんを泣かせる圧勝ぶり。だが、その愉快なキャラクターはヤオ属性の
リング向けと来たもんだ。

「ブックを読もうとしないルーキーとブックを覚えててくれるか怪しいルーキー(ジジイ)をぶつける」
「んで、このどっちも優勝させてはいけない。俺らだけじゃ辛いな。姫、後の参加者はだれだっけか?」
「えーと、私とゲッパーと稲荷仮面とキャベスじっちゃんで四人で後の三人は、あ、確かマルーがいたわ」
「不安要素ばかり増えてるじゃねえか!おいタニヤマさん、残り二人は大丈夫だよな!?」
「んー、大丈夫だね。残りはブライアンとカナディアン推薦枠だから間違いなくプロレス熟練者が、あ、いや
ゴメン、カナディアン枠もあまり期待しない方がいいね」
「タニヤマぁー!」

後に最後の一人もなんか期待できそうにないと知る事になるのだがそれはまだ先の話だ。
ジェーンとゲッパー、イベントの成功は割とこの二人にかかっていた。


キャラクター名:ジェーン☆乙姫
機体名:???
属性:混沌・中庸
クラス:???

筋力:C 敏捷:B 体力:D 技術:C 判断力:B 精神力:B

『スキル』
スターダム:僅差の判定を確率で覆す。人気者の彼女は観客だけではなくレフェリーやスタッフも
味方につけている。際どい状況では対戦相手の不利になる様なジャッジが下されるだろう。

日本拳法:見た目こそ派手だがただの道化ではない、キッチリと武術を身に着けているのだ。
打撃系の攻防に僅かに補正がかかる。

『プロフィール』
タニヤマ氏推薦枠から出場する選手の一人であり、コスプレ入場と堅実な戦いで人気を得てきた女格闘家。
デビュー当時はそのパフォーマンスで叩かれていたが、バトルもコスプレも妥協を許さず続け、
タニヤマ氏の助言もありファン達と和解した。以降は着実に人気を上げながら、過去の自分の様な問題児への
制裁もリング上で行っている。五木が消えた今、今大会優勝の道が一気に見えて来た。
それを邪魔するであろう稲荷仮面は何としても潰そうと思っている。



キャラクター名:アトランタ・ゲッパー
機体名:???
属性:中立・中庸
クラス:???

筋力:E 敏捷:C 体力:E 技術:C 判断力:C 精神力:C

『スキル』
湖の魔術師:水泳とヨガを組み合わせた特殊な戦い方の達人。水中戦に突入した時
一切のマイナス補正を受けず、ステータスが『技術:A』に変化、さらに
ウォーターマグナム等の限定技が使用可能になる。

『プロフィール』
ラジオ番組の人気投票枠で参戦した選手。だが、基本的に運営側の指示に従って行動している。
大会を引っ掻き回すイロモノという立ち位置を確保しながら、稲荷仮面・キャベス・マルーの三人が
優勝しない様に冷静に戦況を見極めようとしている。頑張れ、超頑張れ。

◇◇◇
* Re: 怪傑ミルットの挑戦・第一話 ( No.4 )
日時: 2014/06/26(木) 10:03:10 メンテ
名前: フィール


【キャラクター5・キャベス】

師匠に喧嘩を売り宇宙人に喧嘩を売り喧嘩屋に喧嘩を売って生きてきた。
振り返って見ればどれもこれもきっかけは些細な事だった気がする。
だが、あの時も、あの時も、そしてあの時も、武によって押し通す以外の選択肢は考えもしなかった。

今は『アビス・キャベス』と名乗る老人。一見物わかりの良さそうに見えるちょっとエロそうなお爺ちゃん。
だがその実態は生涯無敗の喧嘩バカであり、エンターテイメントバトルで扱うには危険すぎる劇薬。
あのルルミーを鍋で煮詰めて10倍ぐらいに濃縮したのがこの爺と言えばそのヤバさが分かるだろう。

そんなキャベスが今、わざと負ける事をお願いされていた。
いや、正確にはガチで一人倒してから次の相手に負ける様にとのお願いをされていた。

「と、言うわけでですね、救世主となれるのは私の知る限りキャベスさんしかいないんですよ〜」

汗をハンカチで拭きながら何度も頭を下げつつブックを飲んでもらおうと説得するのは
キャベスをスカウトした男、修斗大会のプロモーター、ルンバルト・タニヤマ。

近々行われる大きなイベントに一般参加枠を用意した事、それを勝ち上がったアマ選手が
いう事を聞いてくれない事、告知規模の大きさから今更一般枠参加者を除外出来ない事、
スポンサーの都合上ジェーン☆乙姫以外の優勝は望まれない事、様々な情報がタニヤマの口から出てきて
キャベスの右耳から左耳へと流されていった。

「強いんか」

黙ってタニヤマの言葉を聞いていたキャベスが口を開く。

「その稲荷ってのは強いんかの?」

運営側の情報などはキャベスの知った事じゃない。彼にとって大切な情報はただ一つ。

「ええ、恐らくはジェーン単独では彼に勝てな―」
「んな女子(おなご)の事は聞いとらんわい。お前の目から見てどう映ったかを言えばええ」
「はい、貴方を除いては間違いなく今年一番の逸材だと、試合を見た瞬間にビビッと来ましたよ〜。
故に私達の手を離れて好き勝手するであろう事が惜しい」
「つまり強いんじゃな。今迄の誰よりも」

キャベスの口角が上がる。マスクの下では目尻に皺を寄せて良い笑顔をしている事だろう。
タニヤマは目的の半分は達成できたという手ごたえをつかんだ。
これでキャベスは参戦してくれる。稲荷仮面は何とかなる。
後は、稲荷仮面を倒した勢いでこの爺がうっかり優勝しにいかない事を祈るのみだ。


キャラクター名:アビス・キャベス
機体名:???
属性:混沌・中庸
クラス:???

筋力:すげえ 敏捷:やべえ 体力:ぱねえ 技術:えげつねえ 判断力:おっかねえ 精神力:ありえねえ

『スキル』
元祖藤宮流:打撃に大きく偏ったルルミーやギャランのそれとは違い、剛と柔をほぼ半々で混在させた武術。
日本の合気に近い動きが多いがその破壊力はあらゆる武術と桁違いである。ハッキリ言おう、彼には勝てない。
任意のタイミングで発動しバトルに勝利する事ができる。

タニヤマ土下座スペシャル:プロモーターからの必死のお願いにより、対戦相手といい勝負をしているフリをする。
但し、稲荷仮面もしくは彼がガチでやりたいと思った相手の時、もしくは約束を忘れちゃった時は発動しない。

『プロフィール』
タニヤマ氏推薦枠その2。その正体はカラクリオー作品内最強候補の一人にして最年長候補でもあるあのお方?
タニヤマ氏にとっても、ドリスにとってもイベントの成功とこの老人の機嫌はほぼイコールで結ばれてしまう。
・・・なんか今大会マスクマンやたら多いな。

◇◇◇
* Re: 怪傑ミルットの挑戦・第一話 ( No.5 )
日時: 2014/06/26(木) 10:09:19 メンテ
名前: フィール

【キャラクター6、タリーナ】

「よしみんな、丸太は持ったな!」
「「「「おう!!!!」」」」

ど ど ど ど ど ど ど ど ど どど

丸太を構えた元ファンや元弟子が一斉にジムに向かって突撃してくる。

「ハァハァ、門を突き破ったぞ!」
「スゲェ!」
「突入だ!」
「あったよ!厨房に肉が!」
「よし、豚汁を作るぞ。こんな事もあろうかといつも味噌は持ち歩いてるんだ」
「でかした!」
「ちくしょう!俺はシャケのおにぎりが好きなんだ!でもこの食卓にあったオニギリの具がイクラじゃねえかちくしょう!」

暴徒達の半分はなおも暴れ続け、もう半分は食料を漁り豚汁に変えて消費していく。

「や・・・やめろーっ、やめてくれー」

そこで目が覚めた。

「また、あの夢か・・・」

ミスターカナディアンは一時期ブライアンと並ぶプロレス界のスターだった。
実力も当然あったが、ビッグマウスから飛び出す数々の名言でも注目され、
リングでもバラエティでも引っ張りだこだった。
だが、今はすっかり落ちぶれ無人のジムで寝て過ごしている。

「どこで間違えたんだ、俺の人生」

彼の絶頂は世界格闘大会までだった。そしてその大会こそが彼の転落の全てと言っていい。
一回戦で女性と当たり、インド女なんて楽勝、二回戦のタイ人からが本番だと発言しブログ炎上した。
油断してたら三十秒で完敗した。しかも負ける間際、相手の髪をつかんで服を脱がせようとしていた事が問題となり、
猛烈なバッシングを受け無期限のテレビ放映試合出場停止の処分を受ける事になった。
それに納得がいかず、日々ブログで自分の正当性を主張していたが弟子が一人ずつ離れていき
最後の一人が消えた翌日全員が暴徒になって帰って来た。

「あんな大会でなきゃ良かった。ブライアンの言う通り、俺はプロレスラーの領分を守っていれば良かったんだ。
ちくしょう、郵便受けにタイムマシーンの試供品でも転がってねえかなあ」

修繕費が払えず穴だらけのまま放置してある玄関を通り、郵便受けを開ける。
電気代と水道代と電話代の督促状に混じって手紙が一通だけ。

「タイムマシーンなんてねえよな。はあ、どうすっかなあコレ」

手紙の主はルンバルト・タニヤマというプロモーターだった。
今度ローマで開催する大会に推薦する選手をそろそろ紹介して欲しいと書かれている。

「ハッ、推薦する選手?いねーよ、そんなの」

一ヶ月前、仕事も無くプロレス会場の周りをフラフラとしていた所にたまたまタニヤマと出会い、
食事に誘われた時にまたまた彼のビッグマウスが暴走した。
自分はもう戦えないが秘蔵の弟子が一人いると言ってしまった。
そしたら「いいねいいね、カナディが弟子を使って復活劇いいね〜」とすっかりその気になったタニヤマ。
あっという間に舞台は整えられ、ハイパーコロッセオにはミスターカナディアンの推薦選手が出ると宣伝された。

「タニヤマが来たらどう言い訳するか」
「僕が何だって?」
「うわっ!!」

後ろから突然声を掛けられビックリして振り返る。闇金の取り立ての次に会いたくない顔があった。

「よ、ようカニタマ!」
「タニヤマです」
「丁度お前に会いたいと思ってたんだよなあ!そろそろ俺の弟子と顔合わせしておきたいし」

こんな時でも止まらない口が恨めしい。どんどん事態は取り返しのつかない方向へ進んでいく。

「まあ、入ってくれよ。中に何もないけど。さあ、そこの比較的綺麗な床に座って待っててくれ」
「本当に何もないね。練習ちゃんとしてるかい?」
「ギクッ、最近はロードワーク中心でな、このジムは壊されてからは寝泊り専用にしているのさ」
「カナディ、疑いたくないんだけど、本当に弟子はいるのかい?」
「いるに決まってるだろ!俺は日に三十時間トレーニングする男ミスターカナディアンだぜ!
今だって慕ってくれる弟子の一人ぐらい・・・いる!もうすぐ帰ってくるから」

玄関を開け存在しない弟子を受け入れる準備をする。既に心の中で土下座の準備は完了していた。
あと五秒たったら泣き落としてこの場を収束させよう、タニヤマの持ち駒をカナディアン推薦という事にして
手打ちにしてもらおうとか考えてたその時だった。

「すみませーん」

玄関に現れた人物がカナディアンには幸運の女神に見えた。年は10代後半、髪は金色、
Tシャツにスパッツというボーイッシュなファッションにヘッドホンとギターを身に着けた
ミュージシャン見習いといった風な外見の少女がそこにいた。

「あの、パフォーマンス講座体験入学ってまだやって」

少女の言葉を最後まで聞かずカナディアンは反応し判断した。
右手に握られた入門希望のチラシを素早く奪い飲み込むと、彼女の手を取りタニヤマの所まで引っ張る。

「モグモグゴクン。こいつでぇぇぇす!弟子っ!俺のっ!この子がそうだよ!」
「え?え?」
「ほら、タニヤマさん来たぞ。挨拶しろよ。名前は・・・ほら、名前言って挨拶」
「あ、タ、タリーナ・ホーマーです」
「そうっ、俺の弟子タリーだ!」

カナディアンのビッグマウスがフル回転中。脳で考えるより先に言葉が勝手に飛び出している。
窮地に追い込まれた彼に少女の事情を考える余地など無かった。タニヤマが疑いだすより先に
ゴリ押しで納得させる、生活の糧を得る為に!!

「正直に言うとな、タニヤマさんに会わせるのはまだ早いと思って紹介出来なかったんだよ。
ほら、まだ体が出来てないし場馴れしてないしその辺の素人みたいだろ?」

カナディアンはタリーナの右尻をバシバシ叩く。

「うーん、言われてみればそうだねえ」

タニヤマもタリーナの左尻をバシバシ叩いて未完の肉体を確認する。
タリーナは痛みと恥ずかしさとわけわかんなさで既に涙目だ。

「だが、俺の見立てではこいつは俺の技術の9割を既にマスターしている!
足りないのは実戦経験だけ!おい、タリー、ちょっと俺に技かけてみろ」
「え?」

タリーナが状況がわからず戸惑っている所にカナディアンは急激に飛びかかる。

「ひ、ひぃ!」

へっぴり腰で半歩後ずさるタリーナ、肩から紐でぶら下げているギターが浮き上がる、
そこにタイミングを合わせタリーナの右手を取り捻りあげ、ギターを蹴り上げる。

ギャィィィィンンンンン!!!!!!!!

派手な音を立てながら蹴り上げられたギターがカナディアンの顎に直撃する。
その光景はタニヤマからはタリーナがギターを振り上げてカナディアンを殴りつけた様に映った。

「どうだ、いい反応と判断だろ?」

カナディアンは鼻血を出しながら振り返りタリーナの適正を主張する。

「ああ、これなら三日後の大会で他の選手に引けをとらないだろうねえ」

実際の所、タニヤマにはカナディアンの嘘はほぼ全部ばれていた。
だが、今日この時間にここに来たタリーナは何か持っているという勘が働いたタニヤマは
カナディアンの嘘に乗ってあげる事にした。一応は戦える程度には体格もいいし、
見た目も気弱さを何とかすればキャラが立っている。原石が輝けばめっけもん、ダメだったとしても
どうせ優勝はジェーン☆乙姫に決まっているのだから、落ちぶれたカナディアンが繰り出す秘密兵器(かませ)
としてはこれで十分と判断した。

「あの、三日後に何が」
「ローマで修斗大会に決まってるだろ!行けタリー、捲土重来だ!」
「よろしく頼むよ!タリーナちゃん!」
「えええええええ??????」

そういう事になった。

キャラクター名:タリーナ・ホーマー(カナディアンガール)
機体名:???
属性:秩序・善
クラス:???

筋力:B 敏捷:B 体力:B 技術:B 判断力:B 精神力:B

『スキル』
偽装:本来のそれとは全く違うキャラシートが表示される。現在はミスターカナディアンとタニヤマの
演出により一流のオールラウンダーとして振る舞う事を・・・強いられてるんだ!
一定の戦闘かコミュを得る事でこの下に隠されたステータス等を見る事ができるだろう。

にわか:修斗経験なんてない、消防訓練でPGに一回乗った程度である。
修斗での戦いであらゆるステータスがダウンする。経験を得るにつれダウン幅は減少する。

『プロフィール』
国辱戦士ミスターカナディアン最後の弟子であり、彼に推薦されハイパーコロッセオに参加したんだ!
彼の使える技は全部できると豪語してるのさ!目指すは捲土重来!でもステロイドだけは勘弁な!
「帰りたい・・・ギター弁償して・・・」
あー、わかったわかった。もっといいギターをタニヤマさんが買ってくれるからミステリアスな強者の演技してくれ!
ほら、な?


◇◇◇
* Re: 怪傑ミルットの挑戦・第一話 ( No.6 )
日時: 2014/06/26(木) 10:13:50 メンテ
名前: フィール

【メインキャラクター、ドリス】

ドリスは情報局の局長室にいる。新たな任務の為に局長に呼ばれたからだ。
局長は太陽にほえろ的な動きで窓の外を見た後、任務内容を説明する。

「ドリス君よく来てくれた。身体の調子はどうかね」
「おかげ様で今日も完全状態です。電脳も正常に動いてます」
「それは何よりだ。さて、今回の任務だが、君はルルミー事件については知ってるかね?」

ドリスはルルミー事件についての新聞でのニュースとマスコミに隠した裏のニュース両方を知っている。
共生している電脳のデータで見たし、実物の資料にも目を通していた。

「はい。アムステラ人が修斗の大会に潜り込んでいたという事件ですよね」
「そうだ、この事件において重要なのはオシリス社の警備状態や人間関係だ。
アムステラ人はどの程度まで地球の民間組織に溶け込んでいるのか、あの大会に関わった人間はどの程度
アムステラ側についていたのか。これを放置しては、最悪戦争の結果に関わらず国家のトップが
アムステラ支持者にすり替わる事態にも発展しかねない」
「ですね」
「そこで我が情報局の出番だ。今度ローマで開催される修斗大会に参加して欲しい。
私達は外から、君は内部から敵がどこにいるかを探す事になる。いなければそれに越した事はないがね」
「選手やスタッフの中にいるかもしれないアムステラ陣営を探してこい、そういう事ですね」
「そうだ、ブライアン=バーンズ推薦枠で出場する謎の女軍人、怪傑ミルットとしてな」

予想外の単語を聞き一瞬フリーズするドリス。
ブライアン=バーンズ推薦枠の怪傑ミルット。つまり、選手として参加しろと言われた。
理解完了、だが理解不能。

「ブライアン=バーンズ推薦枠で出場する謎の女軍人、怪傑ミルットとしてな!」
「大事な事なので二回言ったのですね。しかし、分かりません」
「バーンズ大尉は元プロレス界のスター選手でな、彼推薦での出場をお願いされてしまった。
せっかくだからこの枠を利用した方が自然にスパイが送り込めるだろ?」
「違う、そこじゃない。私の専門は白兵じゃないです」
「心配ない、ローマで開かれる大会はブックが組んでありマーズジムの大型選手が優勝するようになっている。
それに、ルルミー事件を完全に把握している君なら分かるだろう。もし、選手の中にアムステラ人がいたとして
ルルミーの様に堂々と名乗りを上げた場合、その人物の乗っている機体をハッキングすれば一瞬でカタがつく。
その為にはドリス君はセコンドでもラウンドガールでもなく、選手として犯人候補の傍にいるのが最善と判断した」

成程、一応理には適っている。確率としては宝くじ程度だが、もしルルミー事件に近いケースになった場合、
選手として自分もすぐ側で修斗に乗っている状況ならば他の役割で潜入している場合よりもかなり有利だ。

「しかし、私は修斗ファイトなんて経験無いですよ」
「そうだな。こればかりは美貌や色気で誤魔化す事はできんし、君の動きも競技用修斗のDTSでは
再現は不可能だ。そこでまずは本番までの期間、経験者とのスパーをしてファイターとしての演技を
身に着けてもらう」
「あら、それじゃあブライアン大尉が相手に?」
「いや、彼と君とでは体格が違いすぎる」

局長はドリスに小さなカギを投げ渡す。形状からいってロッカーの鍵だろう。

「地下の訓練室のロッカーに衣装が入っている。着替え終わったら白兵訓練用ルームへ行き、
そこで指導役に従ってほしい」
「りょーかい(はぁと)」

エレベーターを使い地下の訓練フロアまで来たドリスは、受け取った鍵でロッカーの鍵を開け
そこに入っていた衣装を身に着け、壁に掛けられた全身を映す鏡で自分の姿を確認する。

「・・・何よこの格好は」

ロッカーの中に入っていた衣装の数々。最初に目についたのは関節部の継ぎ目を隠し、
普通の肉体に見せる為の人工皮膚シートの予備数セット。これはまだいい。問題は残りのアイテムだ。
乳首と股間が辛うじて隠れるぐらいにしか布地の残っていない紐状のレオタード。
SMの女王様か仮面の忍者赤影ぐらいしか身に着けないであろう赤いアイマスク。
そして真っ黒なムチがオプションパーツで付いてきて、仮面忍者赤影の線は消えた。
衣装と一緒に入っていたメモ用紙には「笑い声は『ひゅーほほほ』でよろ」とアドバイスが。

「ひゅーほほほ!これ誰の趣味よ!局長?エラン?ジョー?ブライアン?任務終わったら問い詰めてしばく!」

ドリス、いやミルットは顔に血管を浮き上がらせ(彼女の顔は自前だ)鞭を振り回しながら訓練所に向かう。
訓練所の扉を開けると緑の髪を横分けにした女性が一人、お茶を飲みながら座り込んでいた。

「あはー、似合ってるじゃないですか。ドリス大尉ですねー?ブライアンから聞いた通り、
痴女キャラがドンピシャですねー」
「お前がぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーー」

恐らくは彼女が訓練の相手役なのだろう。取りあえず一回ボコる、自己紹介はその後、
その決めてミルットは衣装を用意した犯人へと歩を進めた。


『BGM:メタルマックスシリーズよりお尋ね者との戦い』

「あらー?さっそくやる気ですかー」
「やらいでか!」


キャラクター名:ドリス・ミラー(怪傑ミルット)
機体名:???
属性:秩序・善
クラス:???

筋力:AAA 敏捷:AAA 体力:AAA 技術:E 判断力:B 精神力:B

『スキル』
アイアンボディ:彼女の肉体は最新の合金で出来ており、内部出力は人間のそれを遥かに凌駕する。
流石に羅甲とタイマンは厳しいが、耐久面でも機動力でもまず対人戦で敗北は無い。
だが、人間の限界を超えた動きは相手に自分が人間ではない事を教えてしまうので状況によって
使用に制限がかかる。また、修斗のDTSにサイボーグ独自の動きを反映する事も当然出来ない。

スーパーエージェント:米軍が生み出した最新型電脳との共生、それに加えドリス本人の情報収集力により
知識判定に大幅なボーナスを得る事が出来る。
このスキルを駆使し演技すれば、ルパン三世TVスペシャルの峰不二子のごとく、
敵対組織に自然に溶け込む事も可能だ。

『プロフィール』
ブライアン推薦枠で参戦する謎の女軍人。性格はドS痴女で「ひゅーほほほ」という笑い声と共に
戦場を駆け回る。大変危険人物ですので白線より内側で鑑賞下さい。(大会パンフレットより抜粋)




キャラクター名:名称不明
属性:中立・善
(大会参加者以外なので機体名とクラスは無し)

筋力:C 敏捷:C 体力:B 技術:A 判断力:B 精神力:B

『スキル』
古武術?:掌底による突き上げやグラウンドでの関節技に重点を置いたバランスに優れた戦いをする。
競技用の修斗にも反映するのが比較的容易な技で構成されており、対人・対機体両方で素手での戦いでボーナスが入る。

営業トーク:新型の人型消防車や輸送車を販売するルートを確立する事に貢献した際に得た交渉術。
コミュニケーション系の行動で相手からの心証を良くする。

『プロフィール』
ドリスにプロレスを教える為はるばる海外から来て、そして怪傑ミルットの衣装をデザインした人物。
軍事方面でもスポーツ芸能方面でもけっこうな有名人なので電脳データベースで照合すれば一発で正体が判明するのだが、
頭に血が上っているミルットはまだ彼女が誰なのか気づいていない。


「うんうん、やる気十分ですねー。それじゃあやりましょうか、『プロレス』を」
「ひゅーほほほ!ひゅーほほほ!恥ずかしい衣装作りやがってー!死ねぇー!」

戦闘開始。

(続く)
* Re: 怪傑ミルットの挑戦・第一話 ( No.7 )
日時: 2014/06/26(木) 10:40:57 メンテ
名前: フィール

アナンド「お、俺大好きですよこういう展開!でも、ちょっとごちゃごちゃしていて時系列わからないっていうか・・・
カラクリオー温泉編の流れは完璧に言えるんですけど・・・」

そんなアナンド君の為に、第一話登場人物達の行動の流れがこちらです。

フェミリアとサティがローマに行く事になり、それに合わせて
観光客向けのバトルイベントをタニヤマが企画。

タニヤマとダンで推薦選手を選び、残りの枠の為に米軍のブライアン及び
現在無職のカナディアンと交渉。

ルルミー事件以降、修斗ファイトに目を光らせていた米軍は
このイベントにドリスを送り込む事を決める。訓練所でミルット対???。

サティ訪問イベントの予行演習中のバチカンを黒天使隊が襲うが、
ヨーロッパ貴族達の連携により無事に勝利。(エリカ入院)

トワイス休暇をとる。トワイス対『隊長』。勝負結果は未定。
全くこりてない様子の『隊長』にトワイスは不安を覚える。

ダンの推薦枠がマルーに決まる。マルー、孤児院に置いていった同人誌を思い号泣。

五木の箔をつける為に一般参加オッケーの予選会を開く。五木対稲荷仮面。
稲荷仮面が勝ち、タニヤマの計画が大きく狂う。

稲荷仮面がブックに従ってくれないのでキャベスの参戦が急遽決定。

稲荷仮面包囲網を敷くためジェーンとゲッパーに協力をお願いする。

大会秒読みになったのに連絡しないカナディアンにしびれを切らしたタニヤマ、
期待せずに行った先でタリーナを発掘。

ハイパーコロッセオ、テレビで生放送。稲荷仮面の入場を見ながらトワイスは頭を抱える。(エリカ退院)


次回、チュートリアルバトルそして全選手入場の予定です。
* Re: 怪傑ミルットの挑戦・第一話 ( No.8 )
日時: 2014/06/26(木) 17:47:08 メンテ
名前: カジワラ
参照: http://www.pixiv.net/member.php?id=7098022

五木ジョージwwww何か火星に居そうな名前だよぅ!?wwwwww
相手悪かったけど、普通に強いよね。等身大ゴキブリタックルまで使えるし!!www
与作ばりのヘイヘイホーパフォーマンスしてて勝ったと思いきや敗北。
ホント良いキャラしていたぜ・・!!!

レツゴーエルフちゃんシリーズで泣くマルーにワロタwwwww
それかよ!?そこは家族の事で泣くシーンじゃないんですかァー!?wwww
でも凄く貴重な本なのね。穴ん堂先生とか、これまたツッコミドコロ満載な人も居たモンだwww

キャベス来たかー!能力の時点でダントツ過ぎるッッッッ!!!!
彼がどう動くかで、試合内容が大きく変化しそうな雰囲気だなぁ。
ミスターカナディアンは存在自体が笑えるwwwカナディアンマンか!あの国辱超人なのか!!www
と言うかタリーナ、今回の台風の目だなぁ。何気に能力も高いし、どう転ぶかサッパリ読めない・・!!

そしてドリス。ひゅーほほほワロタwwwwつか格好からいって痴女以外何者でもな・・あ、いや、痴女か(ぇー
うん、ブライアンが言ってた通りとあるし、名称不明(古武術使うから多分あの人)さんも似合っていると言っている。
何よりも、絵版やpixivを見ると、何時も裸じゃないか!!痴女キャラは最早必然であったのだッ!!(ぉ

そんな怪傑ミルットの応援を心からしております!!!
* Re: 怪傑ミルットの挑戦・第一話 ( No.9 )
日時: 2014/06/28(土) 09:30:19 メンテ
名前: 春休戦

冒頭のトワイスちゃん様と影長のやりとりが良いなー。こういう雰囲気も良いですねぇ。(^^)
そして、いつきちゃん残念!だが君のキャラ立てなら次回以降に期待してもよさげだ。(www

マルーの成長っぷりは感涙ものだが、その余韻をブチ壊す言動はもうお約束だなうぉい。
さりげに穴ん堂先生が凄いな。そのシリーズだけで全26巻て。推測が合ってりゃ未成年だが、何つーバイタリティ。(w
そして穴ん堂先生もさることながら。ダン社長、やけに詳しすぎやしませんかい?(www

タニヤマ&色物’sの立ち位置も良いなー。もしかせんでも、今回最大の被害者かもしんね。(^^;
影長とて多少は下調べしてる筈だしね?わざと空気読まずにこの展開を誘ったんじゃあるまいな・・・。

そしてキャベス!濃縮ルルミーって何つぅ天然危険物!ガイガーカウンター鳴りっぱなしだろそりゃ。(www
バトルロイヤルがどう動くか読めないけど、この人がどう動くかにも眼を離せませんて。

・・・おや待て? Mr.カナディアン、あんたに引導渡したのって、もしかしたらドリスの指導役じゃないか?
タリーナも災難だったなぁ。ここでどう芽吹くか楽しみじゃありますが。くれぐれも変な方向行くなよ?
しかし傍から見ると色物(狐仮面、忌子マルー、コスプレ、スク水、キャベス、ミルット)しか居ねーのよね・・・。(^ー^;

そして頑張れミルット! 怪しさでは君も負けてないぞ!(をぃ
何かトワイスちゃん様が回顧してむせび泣きそうな格好だが、果たしてその活躍や如何に!
* Re: 怪傑ミルットの挑戦・第一話 ( No.10 )
日時: 2014/06/28(土) 06:52:47 メンテ
名前: フィール

コメありがとうございます〜。

>マルーの持っていた同人誌補足
俗にいう薄い本ですので一冊あたり20ページ前後の本となっています。
ダン社長が詳しいのは、黒天使隊全滅後ロディム院の調査情報を受け取っているからであり、
断じて愛読していた訳ではないのです。この情報はガチです。

>色物大会
全年齢対象かつビギナー観客向けの大会という事でキャラ性の強いファイターが
優先して選ばれました。もし、カナディアンの所に誰も来なかった場合、インパラさんあたりが
出場していたと思います。

>ミルットの今後の活躍
彼女のミッションは「もしかしたらいるかもしれないアムステラ軍人探し」そして、
「大会運営の中にアムステラと通じている人物がいるか調査」となっています。
今回はEXシナリオではありませんので彼女は真面目にミッションに挑みます。
ひゅーほほほと叫びながら。

では〜。
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