window
 
トップページ > 記事閲覧
このエントリーをはてなブックマークに追加
* フェミリアさんとニッポンポン第五話

日時: 2013/03/07(木) 10:39:08 メンテ
名前: フィール

第五話っス、海と地上での戦いの行方っス。
 
Page: [1]
* Re: フェミリアさんとニッポンポン第五話 ( No.1 )
日時: 2013/03/07(木) 10:39:42 メンテ
名前: フィール

【衆へと手を伸ばし活とする性の拳なり】

『この時期、地球との戦争の中期時点で既にカラクリオーチームこそが最強の敵だったとされる
歴史資料が多く見られるが私はそうは思わない。当時軍人として地球に降り立った私が
一番恐ろしかったのは神出鬼没の黒兎だった。強さもさることながら、兵にとっては
予測できない敵こそが最も恐ろしい。彼女はあの巨大兵装をどこに隠しどうやって移動していたのだろうか』
(歴史学者マイア著『軍曹視点から見た地球戦争』より抜粋)


「蹂躙のミミーか。戦う前に聞きたい。お前はどこに所属し、何を目的としているのだ?」

地球に与する正体不明の超戦力、真実を求めるトワイスにとっては彼女もまた貴重な
情報となりうる存在だ。真意が読み取れない行動を繰り返す暴君に対し対話を試みる。

「ハッ、何度もお前らに言ってるだろ。ここはアタシの遊び場なんだよ」
「遊び、本当にそうなのか?これまでの戦闘データからはお前の戦闘行為からは
強い目的意識が見られる。何よりこうして対峙しているお前の気迫は
遊びで戦場に出ているものではない」
「仮にそーだとしても、敵に教える訳ねーだろ。サッサと来いよ、すぐ終わらせて
帰ってミカン食っていたいんだよ今日はな」
「ならば捕虜として連れ帰り口を割らせるまでだ」

トワイスのロイヤルナイツ機が緑に塗装された肩に手をかけるとそこがハッチ状に開き
中から数本のコードが飛び出してきた。コードの先には短剣形状のビットが取り付けられている。

「銃道・剣蛇の舞(がんどう・けんじゃのまい)」

両手にコードの根を装着し振り回すと、精神感応者の操るビットと同じ様な動きで周囲を漂う。

「おい糞虫、その背中の剣は飾りか?アタシ相手にそのチンケな武器で戦うってのかよ」
「フッ、気分を悪くさせたのなら済まない。勝負の前に場を整えねばならないからな」

トワイス機が舞いの如く両腕を交差し振るう。同調した有線ビットがブラック・ミーミージャンボに
向かい、いや―狙いはその先。ミミーと共闘しようか待機していようかまごまごしている
日本防衛陸軍に向かってビームが撃ち込まれた。

「うわっ、こっち来たぁ!」
「落ち着けお前ら!当たってはおらぬ…いや、外して貰ったのか」

数本のビームが6型の手前数センチに穴を開け、ビットの先端の剣部分が隊長機の頭部を
コンと叩いてから戻って行く。お前達は戦うに値しない、トワイスからの警告を心から
理解してしまった隊長は数瞬考え込み、苦々しく部下に通達する。

「下手に間に入ってミミーの機嫌を損ねるのも不味い、第三班はスガタ機を回収、
残りはアムステラの伏兵に備えて待機せよ」
「了解しました」

部下の返事にホッとした息が混ざっていた事を隊長は注意しなかった。
彼もまた部下が変な意地をはってロイヤルナイツ機に挑もうとか言わなかった事に安堵していた。

「ふむ、彼らも分かってくれた様だな。では行くぞ。
ケブレ家14代当主、新しき快王トワイス参る!」

再び剣蛇が舞う。今度の相手は間違いなくミーミー!

「ぶっ潰してやるよ、快王とやらのドンケツ!まずはこのゴミからだ、やれ、ミー!」
「ファ〜〜〜(まとめてお掃除ですの〜!)」

ブラックミーミー・ジャンボの目と胸が同時に輝く。目からのごん太ビーム、
胸からの火炎放射が周囲に漂うコードを焼き切り、剣蛇ビットは有線による操作を失い
あっけなく地へと落ちた。

◇◇◇
* Re: フェミリアさんとニッポンポン第五話 ( No.2 )
日時: 2013/03/07(木) 10:44:52 メンテ
名前: フィール

【蟹男誕生秘話】

きらめくフラッシュ、響き続けるシャッター音、業界人を目指す者達にとっては
正に夢とも言える状況にユンポーは思わず涙を流していた。

「…っ」
「何を泣いている、ようやくスタート地点に立ったとこではないか」
「す、すいません」

ユンポーは隣の席の老人に謝る。ブラッククロス大幹部級の一人、中国マーケットの支配者ワン。
売れない役者だったユンポーを気に入り、映画の主演という待遇を用意してくれた彼は
ユンポーにとって正に大恩人である。彼が裏稼業の人間である事は出会った時直ぐに気づいたが、
それでも自分の夢の為ユンポーは彼の手を取りここまで来た。

「皆さん、来春公開の映画『怪人上海蟹男』の主演ユンポーです。僕はこの映画で…」

マスコミ相手に主演挨拶を続けながらユンポーの脳裏には一年半の撮影とその間に行なった
ブラッククロスの仕事の記憶を脳裏に浮かべていた。

(シーン32、上海蟹男がビルの屋上から飛び降りるシーン!どうした早く飛べ!
この映画の上海蟹男は上海蟹のパワーでどんな高所から落ちても平気という設定だ!)
(おいユンポー、儂らの組織は韓国の芸能マフィアとはお互いの縄張りを決めて無駄な争いはせん事にしておる。
だがこの方針に反対しておる奴らもおってな…。分かるであろう?映画の主演は別にお前でなくても良いのだぞ)
(シーン85、秘技上海蟹ダイエットで体重を20キロ台まで落とし家の隙間の小銭を取るシーンスタート!
さあ痩せるんだユンポー。痩せるまで撮影は中断だぞ)
(シーン86、元に戻った上海蟹男が小銭で買ったカニサンドを食べるシーンだ。
という訳で元の体型に戻るまでの間は、うちの仕事をしていておくれ)

辛い日々だった、生きてるのが奇跡と言った方が良かった。何度も骨折や気絶を繰り返し、
密輸や暗殺も何十回とやらされた。それでもいつか映画の主役として皆に祝福される。
それこそがユンポーの心の支えだった。

「…以上で挨拶を終えさせて頂きます」

挨拶を終えユンポーが深々とお辞儀をすると、会場のステージ中央にある大型スクリーンに明かりがつく。

「では続きまして映画『怪人上海蟹男』の予告ムービーをお楽しみくだ…?」

ユンポーの表情が固まった。
本来スクリーンに映されるのは映画の見所と役者達のコメントのはずである。
だが、スクリーンには…


『ドッキリ大成功!』の文字のみが浮かんでいた。


「えっ?ワン様、これはどういう事ですか」

状況が理解出来ないユンポーは横にいるワンに尋ねるが、彼はそれには答えず立ち上がり歌いだした。

「ジョンワナーミィ ブッファッジヘィ ダィガーーーーホェィチョン サゥジュナッ ザッガイワァッ」
「…プロジェクトAのテーマ?」

ワンが出だしを歌いだすと、最前列から順に記者達が立ち上がりそれに続く。

「サゥジュヨンチョッ メイモン ロンジョッハゥユィ サイゥホェィヒン」

歌いながら黒い覆面を被っていく記者達、

「ドンフォンデ ワイフォン〜」

彼らの覆面には中央に黒十字が描かれていた。

「バーッゴィコンデイ!バッパー ナフォンボ ホンヨン!」
「サン〜〜〜 ジョンガンゲイ〜〜」
「ロンジョン! ドンフォンデ! ワーイフォーン!!!」

歌のサビ部分、すっかり部屋全体がブラッククロス色になった所でユンポーはようやく事に気づいた。
気づいてしまった。自分が騙されていた事に、映画主演なんて無い事に。

「ワン様、あ、あの、その、僕は騙されていたのですか?」
「よ〜〜やく気づいたかこのアホめが。カッカッカッ、儂もこの遊び長い事やっておるが
最後まで続いたのはお前が初めてじゃぞ。大抵の奴は一ヶ月足らずで嘘に気づいて逃げようとするか
撮影や任務中にくたばるかしてたからの。いや、実に愉快。この一年半楽しかったぞカッカッカ」

ワンの笑いに合わせ会場からも爆笑が響き渡る。そして驚愕と後悔に彩られたユンポーの顔に向かって
惜しみないフラッシュが注がれた。

「ユンポーさーん今の気持ちをどうぞー!」
「普通気づくと思うんですけどー?」
「初めて人を殺した時何を思いましたかー?」

(違う、僕はこんな目に遭うためにここまで頑張って来たんじゃないんだ。どうしてこんな目に)

「ううっ…ううっ…」

突きつけられたマイクから背を向け、ユンポーはただ泣き崩れていた。

「さて、名残惜しいがお前を生かしておく訳にもいかぬ。
真実を知った以上もう儂の為に働いてもくれぬじゃろうしな」

ワンの手がユンポーの後頭部に伸びる。首に触れると同時に万力の如き力で捻られた。

「くう〜〜〜っ、絶望し抜け殻の様になった若者の首をねじ切るのはいくつになってもやめられんのう」

ユンポーの首が時計回りに回転し、ワンと目が合う。
その顔は涙と鼻水に溢れ赤子の様にクシャクシャになっているはずだった。

「ぎっちょーん」
「お?」

ユンポーは笑っていた、強制的に振り向かせたユンポーは笑みを浮かべ奇妙な笑い声を上げていた。
ワンは首を傾げる。ここまで首が捻じれた状態で声を発する事自体が無理なはずなのだ。

「ぎっちょーんぎっちょーん」
「おい、何で笑えるんじゃ、この状況で」

相手の異様さに気付きワンから笑みが消えた。
これまでのドッキリで殺してきたのとは明らかに違う事態が起ころうとしている。

「上海蟹ネックは270度回転しても会話を可能とし、ダイヤモンドの硬さとゴムの柔らかさを併せ持つ。
そう言ったのはあんただろうが」
「ば、化けもんめが。今楽にしてやるわい」
「化け物…違うね。僕は、いや俺様はどこにでもいる上海蟹だ!」

ワンが全力を込めてユンポーの首を完全に捩じ切ろうとするが、いくら力を入れても首は
一センチも動かない、逆に首が元に戻ろうとする力だけでワンの全身が引っ張られていく。

「く、くそっ、一旦手を離さねば…痛ッ!」

手を離すことは出来なかった。首の回転に巻き込まれながらワンの右手の指二本がユンポーの歯に噛み付かれていた。
ワンの両足が地面を離れ、指を噛み付かれた状態でジャイアントスイングの要領で振り回される。

「ふぁんふぁいふぁに…(上海蟹)」
「ま、待て。ちょっとタンマ」
「ふぉっふ(チョップ)!」

手刀一閃、「ちょっとタンマ」を最期の言葉としワンの首が胴体を離れ宙を舞った。
『上海蟹チョップは岩をも砕く』、漬物石が血で染まるまで無理強いの鍛錬を繰り返されて
設定通りの威力を得たそのチョップが主演からスポンサー兼監督へとプレゼントされた。

「ワン様が死んだ!この人でなし!」
「人でなしで当然だぜ、俺様は上海蟹だからなぁ!」
「おのれー、ワン様の仇だやっちまえお前ら!」

記者に扮していたブラッククロス団員達が一斉に銃を向ける。
だが、怪人上海蟹男として覚醒したユンポーは慌てること無く、アクションヒーローなら
当然こうするだろうという無駄の無い動きで銃弾を防ぎきる。

「上海蟹身代わり!」

首なしの遺体を引き寄せて盾とし、直後遺体に弾丸が撃ち込まれていく。

「上海蟹投げっぱなしジャーマン!」

遺体とはいえワンを撃ってしまった事に同様している団員達の中央に、ミサイルの如き勢いで
遺体を投げ込む、直撃を受けた数人がボーリングピンの様に倒れた。

「上海蟹32文ロケット砲!」

机を踏み台にし、一番近くにいた団員の頭にドロップキック。団員は首が折れて即死し、
ユンポーは彼の持っていたカメラ型機関銃を奪い引き金を握る。

「上海蟹カ・イ・カ・ン!」

身近にあるあらゆるものを武器として使いこなし、素手でも一騎当千を誇る、
その甲羅はあらゆる環境に耐え、ダッシュ力は短距離金メダリストと互角。
それが上海蟹の力!無論フィクションであり現実の人物や蟹とは何の関係も無いのだが、
ユンポーはそのフィクションを現実に上書きしているとしか思えない動きで次々と
ブラッククロスの団員を屠っていった。

「上海蟹国電パンチ!」「上海蟹通販!」「上海蟹オリーブオイル揚げ!」
「上海蟹ムーミン!」「上海蟹バスターMK2!」「上海蟹ロボットダンス!」
「上海蟹スーパーリーチ!」「上海蟹おっかさん!」「上海蟹駅弁スタイル!」
「上海蟹…」

数日後、中国のワンからサプライズ映像鑑賞会の招待を受けたアジア各国の幹部は、
どーせまた映画ドッキリ映像だろとうんざりしながら向かった先でワンの死亡と
新たなるワン誕生の瞬間を見せられ心底驚いたという。

◇◇◇
* Re: フェミリアさんとニッポンポン第五話 ( No.3 )
日時: 2013/03/07(木) 10:47:09 メンテ
名前: フィール

【奥様、やっと一話の続きですってよ】

「KGFのロボットが―」
「飛んで、いや、浮いているだと!?」

目の前の非常識に目を剥いて驚く非常識人二人。
剣王機は牌ビットに乗り、雀王機はエネルギーシールドを足場にしている事に気づく。
気づくまでに代償として同行していた部下4名を失った。

鉄騎上海を守るように立っていた海戦型の羅甲三機の横をビットに乗ったまま剣王機が
通り過ぎると同時に全てが切り刻まれ爆散し、ならばと海中奥深くへと逃れ動きの鈍そうな
雀王機を狙おうとした蒼鱗はラクシュミーΩに撃ち落とされた。

「ひいいいっ、話が違う!おやびん、お世話になりましたばっ!」

そして、最後に残った部下は敵前逃亡しようとした所を鉄騎上海のハサミに捕まる。

「全く、だーからオメエはダメなんだよ。人生はエンジョイ&エキサイティングだぜ」
「お、おやびん勘弁してください」
「だーめっ、背信行為は即蟹殺しだぜ。そーれ上海蟹プレス!」

鉄騎上海のハサミが閉じ海戦型羅甲がまっぷたつに、

「からの!上海蟹フリスビー!」

ギュワアアアアアン!!
自分達との戦闘行為中目の前で部下を処刑するという残虐性!
そしてその部下の亡骸の入った残骸を武器に使うという異常な発想!
雑魚相手に訓練の成果を見せつけ調子乗っていたシンもこれには驚いた!

「だが、こんなものっ!」

剣王機飛び退いて上海蟹フリスビーを回避!投げつけられた残骸は足場のビットを破壊するにとどまる。
当然このままでは剣王機が水没してしまうので着地点めがけて新たに三枚のビットが発射された。

「いまだぁ、エクスダーあの牌の足場を先にぶっ壊しちまいな!」
「いいですとも!」

整列した牌ビットに向かってエクスダーが駆る鉄騎蟹のぶちかましが迫る、そして爆発音。

「ぎゃああああ!!!!!!!」

エクスダーの悲鳴と共に表面を焦がした鉄騎蟹が後退する。その隙をついて剣王機がビットに着地。

「どうしたエクスダー!?」
「ワ、ワンよ。あのビットただの足場じゃあない、私が近づいたらビーム撃ってきたぞ!」
「なにい、くそっそんな使い方もあるのかよ」
「うむ、これは盲点!」

そっちが本来の使用法である。

「糞がぁ、足場を壊すには失敗したが未だ地の利はこっちにあるぜ!」
「うむ、そしてこのサイズ差、突っ込んで当たるまで攻撃し続ければ勝てる簡単な仕事だ」
「いくぜえええ」

鉄騎上海のハサミが鉄騎蟹を持ち上げる。

「上海蟹…特大フリスビー!」
「ちょ、ワン、ちょっとまてええええ!」

今度は鉄騎蟹を投げ飛ばしてくる。
シンは剣王機をちょっと横にずらしながらエネルギーブレードを鉄騎蟹の通り道に差し出すと、
鉄騎蟹は足を切り飛ばされながら回転して海中にドボーンと沈む。

「よくもエクスダーをやりやがったな、上海蟹一番絞り!」

鉄騎蟹フリスビーの後に自らも突撃し二本のハサミで左右から押しつぶそうとするワン。
だが、若くして一流剣士の域にあるシンは刹那の見切りにより最小限の動きでこれも回避。
逆に鉄騎上海のハサミの一本をズタズタに切り裂いた。

「シン、大丈夫?」
「ああ、最初味方を投げつけてきた時はちょっと驚いたけど、こいつらは大した相手じゃない」

シンと槙絵の脳裏にかつて戦った強敵達との記憶が蘇る。ガミジン、そしてルース。
彼らとの戦いで追い詰められた時と比べれば、目の前の相手は何枚もパイロットとして格が落ちる。
地の理や機体のポテンシャルこそ相手が有利だが、戦い方に雑味が多過ぎる。
自分が暴れる為だけに力を振るう存在、一見ガミジンのそれに近いものがあるが両者には
大きな違いがあった。

ワン、そしてエクスダーは戦場を遊び場としか考えていない。
そこに道を求める事も己の鍛錬に繋げる事も無い。アムステラからの借り物の力で
弱者を嬲り続けるだけの存在、恐れる必要などどこにもないし、許す道理もどこにもない。

「こんな奴らさっさと倒して陸地に帰ろう。槙絵、一気に決めるぞ」
「どっちで?」

シンは槙絵に決め技を使う準備を求め、槙絵はシンに確認する。

「『一色二順』だ」
「分かったわ。でもくれぐれも最後まで油断しないでね」
「ああ、…いくぞ!」

剣王機が跳躍し、足場としての役目を終えたビットが鉄騎二機にビームを連射しながら
雀王機に回収された。それと同時に新たな6牌が発射される。
三牌は鉄騎上海達の手前に、もう三牌鉄騎上海達の遥か後方に。丁度三牌ずつで相手を
挟み込む形で配置された。

「ぎっちょーん、あいつら何か大技出すっぽいぜ。でもやらせねえよ、上海蟹ロケット!」
「同じく鉄騎蟹魚雷!」

先程の失敗から学習したワン達は、今度は遠距離攻撃でビットを落とそうとする。
だが、牌ビットをめがけて飛来する砲撃は全て水流が撃ち落とす!

「私の存在を忘れてもらっちゃ困るわね」
「クソっ、いちいち地味に邪魔だぜあのピンクロボ!」
「くるそワン!何かしらんが剣王機が何かしらんのをやる予感だ!うごごごご!」

自分達の手前の三牌に着地、ワンとエクスダーが目視する事が出来たのはそこまでだった。
鉄騎上海と鉄騎蟹の装甲に二本の亀裂が走る。その直後ほぼ同時に前後の牌ビットが全て
はじけ飛び最後に爆音と突風が発生した。音速を超えた速度で剣王機が往復した証である。

「よしっ、とととっ」

剣王機は海面を転がりながら水音を立てて減速し、新たに用意された足場に乗って停止する。


『一色二順』:牌ビットの力で加速しつつツインエネルギーブレードで切り込み、
反対側に設置された牌ビットで反転しつつもう一度切りかかる合体技。
一色二順とは、一般的に一盃口(イーペーコー)と呼ばれる麻雀役の別名である。
シンとの協力あっての技故に通常の麻雀役とは違うネーミングとなった。

「ちくしょおおおおお!!!俺様がこんな所で!!!」

斬撃が入った所から亀裂が全体に広がり、音を立てて鉄騎上海らが崩れていく。

「こんな所で俺様がぁ…」
「やったか?…いや!」
「こんな所で俺様が終われるかよ!」

鉄騎上海は大破した、だが崩れ落ちた巨体の下から別の機体が顔を出していた。
鉄騎蟹からも同じような機体が這い出でてくる。

「何だあれ…」
「フェミリアさんの機体にちょっと似てますね…」
「一緒にしないでよ」

奇妙な機体だった。アムステラ製機体特有のモノアイは無く、パワードスーツと
機動マシンの中間の様などことなく人間っぽい外観。ラクシュミーΩに近い
見た目の細身の二機が残骸の上でシャッキーンとポーズを取る。

「ファファファ、これぞDr劉がアムステラの技術を流用して開発し…きれなかった
幾多のボツ機体の一つ、その名も黒棺(ブラッコフィン)だ!」
「人生はエンジョイ&エキサイティングよ。未完成故に未知数だが、
これで一発逆転にかけるしかねえよな」

ダブルヒーローっぽいポーズから直立姿勢に戻らせ、ワンとエクスダーは
それぞれ別の言葉をつぶやく。それこそが黒棺の真の力を引き出す言葉だった。

「蹴散らせ 奇人赤蟹」
「無へ返せ 三合大樹」

辺りが一瞬光りに包まれ―、
シン達の視界が戻るとそこには鉄騎上海と同サイズの兵器二体が並び立っていた。

(続く)
* Re: フェミリアさんとニッポンポン第五話 ( No.4 )
日時: 2013/03/07(木) 11:00:39 メンテ
名前: フィール

日本防衛陸軍の人らは隊長がエリート兵それ以外一般兵なんや…。
これが最適の選択なんや…。
今回はここまで。んで久しぶりの後書きキャラ紹介。

・ワン(先代)
ブラックゴールドよりさらに一世代上のブラッククロス幹部だったジジイ。
ワンとは中国幹部としての称号であり本名はムーヘイ。今のワンがあーなった原因である。
若者や弱者の未来を奪う事を快楽とし、日本の月心斎などの自分より強い相手との戦いはとことん避けて来た真の卑劣漢。

次回、悪あがきする敵ボスとシン達の延長戦。お待ちくだされッス!
* Re: フェミリアさんとニッポンポン第五話 ( No.5 )
日時: 2013/03/08(金) 00:11:24 メンテ
名前: カジワラ
参照: http://yabou-karakuri.sakura.ne.jp/src/youhei3.html

ミミー様凄い高評価だ・・ッ!!
実際問題、あんだけデッカくて強いのが急に現れるモノなぁ。そりゃあ兵によっちゃあそうと思うか。
そんな強烈なミミー様に、トワイスも負けていませんね!ビビる様子も無いし、これは凄い対決になりそうだ!!

ワン(二代目)の過去凄まじい・・ッ!!
つかワンに一代目が居たとは!普通に酷い話だけれど、その全てを自分の力に変えるとはワン(二代目)凄いな!!
上海蟹恐るべし・・・!国電パンチも放つモノなぁー、上りと下りがあるだろーし!!

そして、ようやく戻った1話の続きに!!一気に倒したかと思いきや、ところがぎっちょん!!
何か黒棺とか出して来たァー!!!失敗作とか微妙なカンジだけれど、未知数だし、真の力と言ってるし凄い事なりそうだ!!

これは、続きがきになるな・・!次回も楽しみにしておりまー!!
* Re: フェミリアさんとニッポンポン第五話 ( No.6 )
日時: 2013/03/09(土) 15:57:43 メンテ
名前: 春休戦

なにっ、黒棺(ブラッコフィン)だとー!アカンそれ、精神汚染のフラグー…なん、だが?…何だろうこの今更感。
その使い手がワン(二代目)とエクスダーだとむしろ、「これ以上壊れても変わらんじゃん」という安心感が。(www

そしてDr.劉の凄さを再確認。アムステラの闇の部分である闇夜八行衆(アンノーセス)の乗機をも再現できるとは
倫理による規制が存在しない、悪魔の科学者の面目躍如というもの。

まぁそれはそれとして。つくづく巧いなぁ〜。麻雀役の必殺技の嵌まりっぷりには感服です。(^^)
そして「どっちで?」と聞いてた処を見ると、まだ剣雀の翻役は終わって居ないZE!どんな満貫、倍満が発動するか期待だ〜!
* Re: フェミリアさんとニッポンポン第五話 ( No.7 )
日時: 2013/03/13(水) 03:55:06 メンテ
名前: フィール

お二人ともコメありがとうございます。
>黒棺
ういうい。春休戦さんの予想通りの原理使ってます。
その技術がどうブラッククロスに伝わったか、何故ボツになったかは次回語ります。
>国電パンチも放つ上海蟹
我々の知る上海蟹とワンの語るそれは完全に乖離しています。
上海蟹の部分がしっくりいかない人は技名の上海蟹の部分を「トンファー」か「ガチャピン」と読み替えてみて下さい。

では次回、またあいませうー。
Page: [1]
 
BBコード
テキストエリアで適用範囲をドラッグし以下のボタンを押します。
装飾と整形

フォント
この文字はフォントのサンプルです
リスト
標準  番号付  題名付

スマイリー
表とグラフ
データ入力
ファイルから入力(txt/csv)
要素の方向:
横軸の数値:
横軸の値 例:2009,2010,2011,2012
直接入力
凡例
カンマ区切り数値 例:1,2,3
横軸の値 例:2009,2010,2011,2012
オプション
出力内容
グラフタイプ
区切り文字
縦軸の単位例:円
横軸の単位例:年度
マーカーサイズ
表示サイズ
確認と適用
Status表示エリア
プレビュー
絵文字
連続入力
外部画像
  • 画像URLを入力し確認ボタンをクリックします。
  • URL末尾は jpg/gif/png のいずれかです。
確認ボタンを押すとここに表示されます。
Googleマップの埋め込み

  • 説明
  • 説明
確認ボタンを押すとここに表示されます。
HELP
題名 スレッドをトップへソート
名前
E-Mail
URL
添付FILE 文章合計600Kbyteまで
パスワード (記事メンテ時に使用)
コメント

※必須
画像認証
     (画像の数字を入力)

   クッキー保存